昨日は蒸し暑い一日でしたが、今朝はそんなに暑くもないので
カメラ持参で川沿いを散歩。
曇天で光量が少ないので、はじめはASA1600で撮り回し。
野外観察の近所の小学4年生達が生後間もないカルガモのヒナ10羽と母ガモを見つけ
先生ともどもその可愛さゆえにたいへん喜んで、約1時間くらい
格好の観察材料になったようでした。
観察を終え子供達が引き上げ、潮が引いたように静かになった川の
大きなカールの土溜に草の生えた小さな岸辺で、
ちょっとした凄惨な事件を目撃しました。


10羽のヒナと母親が上流に向かって進み、途中 穏やかな浅瀬で一休みしていました。


可愛い親子連れは上流に向かってかなり長い時間進んできたので疲れたのか、
川のカーブにできた小さな岸辺で一休みすることにしました。


ヒナ達はからだを寄せ合い、ひとかたまりになってひと休み。
母ガモは子供達を見守り、注意を怠りませんでした。

対岸のフェンス越しに見ていた私は、対岸のコンクリート上に青大将が急に忍び寄るのを発見。
この青大将がどこかでヒナを連れた親子が狭い岸辺で憩う姿を
獰猛な眼でじっと見ていたに違いありません。
フェンスの柱部分にカメラを支えながらこのバトルの顛末の一部始終を見ることができました。


画面左上の青大将と右下のカルガモ親子連れの位置関係


暫くして、10羽のヒナも子育て中の母親も疲れが出たのか、ウトウトと居眠りをはじめました。


岸辺に降りようと試みたが、母親ガモと正面過ぎるので眼の合わないポジションに移動しはじめ・・・・


青大将はカルガモの親子連れの後方に回り込んだ。


そして、音を立てないよう静かに岸辺の草むらに降りた。

母ガモは他のカルガモが急に上流から飛んできて、理由は不明だけどチョッカイを出されたので、
急に怒り出し、ヒナの塊りから一瞬離れ、相手を追っかけた。
その一瞬のすきにヒナの一羽が青大将に襲われました。


つまづきながらも一目さんに逃げ出すヒナ達。一羽だけつかまってしまいました。(画面左)


蛇はヒナの頭左半分にガブリとかみついている。
母ガモはそれを振りほどくために今にも飛びかかろうとしています。


母親は馬乗りになり、ヒナの頭に噛みついたままの蛇の胴体に
噛みつき、ヒナから蛇を振りほどこうとしています。


わが子を救おうとする母親ガモと青大将のバトルの激しさを表すシーン

小石は浮き上がり、小さな草は根こそぎ飛び散っています。○
蛇は齧り付いたヒナから離れ、巻き付いた胴体をほどき、
ようやくその場から離れようとしています。○
(母親ガモは向こう向きになっていますが、蛇の胴体に噛みついて
ヒナから蛇の胴体を振りほどこうとしているようです。)


母ガモの強烈な迫力に圧倒され、蛇はやっとヒナから離れ、母ガモはヒナを庇っています。
このバトルの時間はわずか10数秒だったと思います。


両翼を最大に拡げ、蛇を威嚇して、追い払おうとしています。


よほど怒り狂ったのか執拗に蛇を追い払おうとしていました。


母親ときょうだいの一羽がまだ来ないので、心配してのぞき込む長男・・・(長女カモ?)。
(このカットではまだ9羽です)

【長男としていましたが、訪問者の方の中に、長女カモ知れないではないか、
とのユーモアあふれるご指摘があり、早速修正させて戴きました。有難うございました。】


「みんな無事にいますか?・・・ 良かった!良かった!10羽いますね。」

母ガモはしっかり点呼をとりました。


母親は安堵の胸をなでおろし、思わず万歳三唱 !!
ヒナ達は皆うれし涙を流しました。


「取り敢えず、この場を離れて、ひとまず下流に行きましょう!」
母親ガモは1羽も欠けることのなかったヒナ達を引き連れて、先頭に立ち、進み始めました。


親子の後ろ姿を見送りながら、
10羽とも無事に育ってくれますよう、祈らずにはいられませんでした。