シギやチドリは渉禽類と呼ばれ、水辺の地上を歩き回って採食して生きて行きます。
ユーラシア大陸からオホーツク海を経由し、日本から東南アジアを経由して、オーストラリアや
ニュージーランドまで年に2度行き来します。長距離を移動するシギチはその体力と飛翔に耐える身体のメカニズムが小鳥のそれよりも遥かに優れた能力を備えているようです。
関東近辺の海辺にも春と秋には数多くのシギチが見られ、野鳥ファンにはとても魅力的なシーズンになっています。大きな群れから何らかの悪条件に見舞われ、真夏の海辺でも居残り組の個体が時々常駐型のカルガモやカワウやウミウ、カイツブリ等に混在する姿が見られます。その生命力にはいつも驚かされ、例え1羽になろうとも逞しく生きて行く姿には感動さえ覚えます。東京湾にもそれらの個体が干潮を待って、おいしいゴカイやコガニ等の小さな水性生物を漁り歩く姿は何とも魅力的なものです。