島全体が野性味溢れ、都会とは全く違う時間が流れる。
東京に戻っても一向に島の風景や小鳥たちの動きが記憶から消えようとしない。

小鳥たちの爽やかなさえずりの声、島人の屈託のないおおらかさ、島のどこに居ても
波の音が近く遠く岸壁に打ち付ける心地よい響き。珍種の花や草木が至る所に鳥たちと
一体となって耳や目そして心身を和ませてくれます。
10数年昔のこと・・・
80歳を超えた先輩鳥友が夜になっても民宿に帰ってこないので、皆で島中を
探しましたがその夜は見つからず、明くる日もう一度総動員で探す事になりました。
島の北側の海に近い美しい龍神池に入水したのではと探しましたが見つからず、
あきらめかけたその直後、
池の反対側の道路からそんなに離れていない茂みの中に
うずくまって、亡くなられていたという。
この話を聞くにつけ、

自死か事故死かは関係なく、幸せな死に方をされましたね~、と私達birder仲間の中でも
誰ひとりとしてその往生際を否定するものはなく、むしろ羨望の物語として民宿の
土間のストーブを囲んで皆笑顔でその話を聞き入っていた事を忘れません。
野鳥大好き自然大好き人間にとってそれほど魅力のある舳倉島なのです。


民宿の玄関先の海岸から眺めた日の出の瞬間。1日のドラマの始まりです。


たなびく雲に遮られ太陽もまっぷたつになりました。


2、30秒のうちに轟音を立てるように朝日は昇ってきます。(地球の自転による)


辺りが少し明るくなりました

 


ウミウたちが北方沖を眺めながら、これからの旅先を考えています。


往路の波浪は3mを超す荒波でした。
それでも島には2日間欠航した旅人たちが待ちあぐねているため、
定期船は多少の無理を承知で出航。向こうの山並は能登の山々です。


舳倉島の港に繋留中の定期船

 
大陸につながる日本海から打ち寄せる波しぶき


 
島の至る所に咲き乱れるツルニチニチソウ


岸壁の上で愛をかわすカワラヒワ

 






電波塔の上で一休みするハヤブサ


こちらを窺う鋭い眼差し


灯台、電波塔、舳倉島診療所の一角、民家、飲料タンク、緑の木々、テトラポッド、海岸線、
みんなありがとう。


帰りの船のデッキから観た遠のく舳倉島。


「さようなら、またくるよ~」数多の思い出を戴いた私は涙ぐみながら思わずつぶやいた。


航路の道案内をするようにオオミズナギドリが舳先の先端から左右に別れ飛びます


帰路の船旅は穏やかな凪でした。カモメの向かう先は7つ島。